今、巷で大人気の「朝バナナダイエット」。その名の通り、朝ごはん代わりにバナナを食べるというダイエットで、「ガマンしない・お金を掛けない・時間を掛けない」がコンセプト。
朝食をバナナにする以外、極端な食事制限や運動は一切必要ないというのが人気の理由です。

もともと夫婦２人がｍｉｘｉのコミュニティで紹介し、約３００人が成功、その後口コミで人気が広がり、書籍化されました。発売されると、たちまち３０万部を突破するほどの人気となり、テレビや雑誌などにも多く取り上げられ、現在、「最も簡単なダイエット」として話題となっています。

では、なぜバナナで痩せるのでしょうか。それは、バナナに含まれている栄養成分に原因があります。まず、脂肪を分解するための酵素がたくさん含まれているため、これによって代謝が高められ、体内での脂肪燃焼が活発に行われるようになり、ダイエットしやすい体になります。

また、食物繊維も多く含まれており、余分な脂肪を吸収するほか、便秘も解消されます。さらに、余分な水分を排出し、むくみを改善してくれるカリウム、脂肪分解に役立つヒスチジン、脂肪燃焼に役立つリジン、メラトニン、食欲を抑制するアルギニン、インスリンを正常に働かせる亜鉛なども含まれています。バナナはまさに、ダイエットにぴったりの栄養成分がつまった食材なのです。

バナナダイエットのやり方は、朝食にバナナを食べ、昼食夕食は好きなものを食べるだけです。
しかし、いくつか注意点があり、これを守らなければ効果は期待できません。まず、朝食にバナナを食べる際、バナナの本数に制限はないのでいくら食べても構いませんが、必ず生で常温の水と一緒に食べて下さい。
これが1番のポイントで、体に負担を与えず、バナナに含まれている酵素の働きを1番よくしてくれるのが「常温の水」なのだそうです。冷たい水や温かいお茶、牛乳、コーヒーなどではダメです。必ず、「常温の水」と一緒に召し上がって下さい。

昼食、夕食は何でも好きなものを食べてかまいません。間食も食べて大丈夫です。ただし、夕食後必ず３時間経ってから寝るようにして下さい。以上が基本のやり方ですが、そのほかのアドバイス的なものも紹介します。
朝、バナナを食べた後、昼食までにお腹が空いてしまうと思います。そういった場合、バナナを食べてから３０分空ければ、何を食べてもかまいません。オススメなのは１番腹持ちのいいおにぎりです。

また、夕食後どうしてもお腹が空いた場合は、バナナを食べて下さい。他のフルーツでもかまいませんが、単品(１種類)をよく噛んで食べて下さい。もし、朝バナナに飽きてしまった場合、他のフルーツでもかまいません。
キウイなど別のフルーツ(１種類)を、バナナと同じやり方で食べて下さい。

ｍｉｘｉで約３００人が成功したことから人気となり、本の売上も３０万部を超えたバナナダイエットですが、その人気をさらに上昇させ、「日本中のスーパーからバナナが消える」という現象まで起こしたのがタレントの森公美子です。

彼女はＴＢＳの「ドリームプレス社」という番組でバナナダイエットに挑戦し、１ヶ月でマイナス７ｋｇの減量に成功しました。
朝バナナを食べること以外はいつもと変わらず、昼食夕食、さらには間食も好きなものを食べたいだけ食べていましたが、見事成功し、さらには便秘も解消、お肌もきれいになるといった効果も出ていました。

もともと食べることが大好きで、芸能界でも食いしん坊として有名な彼女ですが、このバナナダイエットは「ガマンしない、運動もしない、食べたいものを好きなだけ食べられる最高のダイエット」だと大絶賛しており、「今までのダイエットと違って、全くストレスなく続けることが出来た」とも言っていました。
また、これまで４０回以上のダイエットに挑戦し、その後リバウンドするという経験があった女優の深田恭子も、バナナダイエットをし、３ヶ月でマイナス１２ｋｇの減量に成功しました。

バナナダイエットは、「朝食をバナナにさえすれば、後は食べたいだけ食べてＯＫ」というのが人気の理由です。
しかし、「簡単だから」という言葉に流されず、「バナナ」という食材の危険性ついてもっと詳しく知る必要があります。

バナナは約９割が炭水化物なので、食べ続けているとたんぱく質や脂肪が不足し、皮膚や粘膜の防御機能が弱まり、免疫機能が低下していまいます。そうすると、風邪を引きやすくなったり、感染症にかかりやすくなるだけでなく、発ガン率までもが高くなります。
また、バナナに多く含まれるカリウムはむくみを改善してくれる効果もありますが、体が冷やされ血液の循環が悪くなり、最終的には新陳代謝が充分に行われない陰性体質になってしまいます。
「冷えは万病のもと」という言葉があるように、体が冷えて良いことはありません。さらには、シュウ酸が多く含まれているので１日３本以上食べると「尿路結石」になる危険性もあります。

バナナダイエットは「リバウンドしない」と言われていますが、ある医学博士は「１年間バナナを食べ続けられるわけがない。やがてご飯を食べ始めたら確実にリバウンドする。早く目を覚ましなさい。」と言っています。昔から、「単品ダイエットは栄養が偏り、元に戻したら絶対にリバウンドするから危険」として有名です。多くの成功者を出しているバナナダイエットですが、リスクを伴うことを忘れてはいけないようです。